秋の味覚の極上スイーツ|栗の渋皮煮
【材 料】
・クリ…1kg(皮付きの状態で)
・砂糖…400g
・重曹…15g
虫食い穴があるものは取り除きます。
ボウルに入れて水でざっと洗います。水に浸けた時に浮かんでくるものも中が虫に食われている可能性が高いので取り除きます。
- よく切れる包丁を使うこと。
- お尻のざらっとした部分の真ん中辺りから包丁を入れること。
- 中の渋皮まで刃が届かないように、鬼皮のみに浅く刃を入れる。
最初の剥き始めが綺麗にいけば、あとは隣に刃を入れて剥いていけばOK。
慣れてくれば、大きめにツルッと剥けますが、油断は禁物。
油断すると、渋皮の下まで刃が入って実を傷つけてしまいます。
このくらいいいじゃん、と思うかもしれませんが、渋皮に傷が入った状態で煮ると中身がボロボロと崩れてしまうのでNGです。とにかく慎重に皮を剥くこと。
鬼皮が綺麗に剥けたらすぐに水に浸けます。
鬼皮を剥いた栗は乾き始めると実が割れるので、すぐに水に浸けておくのが重要です。
虫穴は開いていないけど渋皮表面がこんなふうに黒く傷んでいるものもあります。
少し削ってみると中まで傷みが入っているので弾いた方が良いですね。
鍋に栗とひたひたになる量の水を入れて火に掛けます。沸騰したら弱火にして10分煮ます。
栗が踊ると実が割れるので、踊らない程度の火力にするのが重要です。
途中アクを掬いながら茹でます。
茹で湯が真っ黒になります。
栗に衝撃を与えないようにそぉーっとざるに移し、流水で洗います。とにかく優しく取り扱ってください。
鍋も一度綺麗に洗います。
※この後、2回同様に茹でて洗いますが、ザルに開けるのは一回目のみにして、その後の2回はさらに優しく取り扱います。
茹でた栗には一本太い筋が残っています(黄色矢印)。
これを竹串を使って取り除きます。
黄色矢印のところが筋を取った部分です。
写真2枚目は筋を取り除いた栗と、取った筋。地味な作業ですが、簡単にスルッと取れるので面倒ではありません。
他にも渋皮の繊維質が残っている部分は優しく指の腹で擦って取り除きます。
鬼皮を剥く時に渋皮を傷つけてしまったものは、茹でるとやはり中身が崩れてきます。
とりあえずこれはこのまま次工程に入れてみますが。
茹でると渋皮の繊維質部分は自然と落ちてしまいますが、稀に黒くなってへばりついてしまう個体があります。
包丁で割ってみると、中は綺麗なのでこのまま一緒に煮てみます。
もう一度先ほど同様に鍋に栗を入れて水を張り、重曹5gを入れて優しく茹でます。
お湯が沸いたら弱火で5分。
くれぐれも栗が踊らないように、火加減要注意です。
茹でたら、今度はザルには移さないで鍋に流水を注いで水が綺麗になるまで流し続けます。
この際も、直接水道水が栗に当たらないようにしゃもじに水を当てながら。
とにかく、栗に衝撃を与えないように、慎重に。
この作業をもう一度繰り返します。
そして、その後は、重曹を入れないで水だけで同じ作業を2回繰り返し、重曹を抜きます。
この時点で渋皮が割れてしまったり、破裂したようになったものもあります。
見た目は良くないですが、中身がボロボロになっていなければ、このまま一緒に煮ても大丈夫です。
砂糖をたくさん使うので鍋底が焦げ付かないかと心配になってクッキングシートを敷いてみましたが、これはやらない方が良いです。煮ていると、クッキングシート下からボコボコとなって栗が踊ってしまいます。
栗を入れてひたひたの水にして火にかけます。
砂糖400gは一度に全部入れても溶けないので、お湯を沸かしながら3回に分けて全量を溶かします。
沸騰したら、クッキングシートの真ん中に穴を開けて落とし蓋にし、弱火で30分煮ます。
一度栗をそぉーっと取り出し、煮汁のみを少し煮詰めます。
栗を戻してさらに20分弱火で煮ます。
栗をそぉーっとパッドに取り出し、煮汁を回し掛けて冷まします。
渋皮に割れ目が入ったものも静かに煮たら、それ以上崩れませんでした。
冷めたらすぐに食べても良いし、タッパーに入れて冷凍してもOKです。
食べる時は自然解凍で。
素朴な栗の味わいに甘味もちょうど良くしっとりと仕上がって、とても美味しいです。
山の恵に手間を掛けると、極上の秋色スイーツになりますよ。ぜひ、お試しを。
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