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ムキタケを採ろう!

皮がつるっと剥けて、ゼラチン質の美味しいキノコ|ムキタケ


ムキタケ(ガマノホタケ科・発生地:ブナ、ミズナラなどの広葉樹の古木、枯れ木、倒木)
ブナやミズナラなどの広葉樹の古木、枯れ木、倒木に重なりあって群生します。
晩秋に出てくるキノコで、ウチの辺りではシモフリシメジが出る頃に見かけます。


こんな風に重なるように生えるので、見つけるとかなりの収量になることが多いです。


しっかりとした身質なので、どっしりと重いです。

 
今回は太いモミジの幹に発生していました。

 
傘の形は貝殻型から半円形。成長して傘が大きくなると少し波打ちます。
色合いは緑黄色〜オリーブ色。
表面には細かい短毛が生えていて、ツブツブした質感に見えます。


傘表面のアップ。黒っぽい短毛が生えているのがわかりますね。


上側は極短い柄にヒダが垂れるように付きます(垂生)。


横から見ると、短い柄から傘が少し反るような形です。


柄の部分から傘を縦に二つに割ってみると全体が真っ白。黒いシミはありません。
ここに黒いシミがあるとツキヨタケ(毒)です(詳しい見分け方は下記をご覧下さい)。


ムキタケの皮はつるっと剥けやすいのも特徴です。
表面に短毛が生えていて舌触りが悪いので、皮を剥いてから調理する方が良いですが、下茹でした後の方が皮が剥きやすいです。

ムキタケの下処理

 
石突き部分を包丁で切り、さっと洗います。
この時点で虫が入っている形跡があるようなら、塩水にしばらく浸けて虫を出します。
大きな鍋にお湯を沸かし、キノコを入れ、再沸騰してから1分ほど茹でます。

 
ザルに上げて、すぐに冷水に取って冷やします。
茹でると少し白っぽい色合いに変わります。

 
包丁で一箇所切れ目を入れて、そこから皮を引っ張るようにしてつるっと剥きます。

 
こんな風に簡単に剥けます。皮を剥がすとさらに白っぽくなりますね。


見た目がフカヒレに似ているので、山のフカヒレという人もいます。
皮のすぐ下にゼラチン質があって、これがつるっと喉ごしが良くとても美味しいです。

ムキタケのキノコランク

見つけ易さ★★★★
判別し易さ★★★★★
美 味 し さ★★★

 

ムキタケと間違えやすいキノコ

見た目が似ているものとしては、ヒラタケ、シイタケ、ツキヨタケ(毒)があります。
ヒラタケやシイタケは市販もされているほどの食用菌なので間違えても問題はないですが、ツキヨタケは危険なので間違えないようにする必要があります。

ムキタケとツキヨタケの見分け方

 
写真1枚目がムキタケ。写真2枚目がツキヨタケ。
ぱっと見は、両者はとても似ていますが、明らかに違う特徴があるのでそれをしっかり覚えましょう。

 
写真1枚目ムキタケの傘は緑黄色〜オリーブ色で表面は黒い短毛で覆われています
写真2枚目ツキヨタケの傘は褐色で小鱗片(うっすらとしたささくれ)に覆われています。質感はどちらかというとシイタケに近いです。

 
傘裏のヒダの形状は両者ともそっくり。
写真1枚目のムキタケはヒダが白色。写真2枚目のツキヨタケはやや褐色がかった色合いですが、個体差もあり古くなってくると両者似てくるので判別点にはなりません。

 
写真1枚目ムキタケの柄にツバは見当たりませんが(名残のようなものが見える個体もある)、写真2枚目ツキヨタケの柄の根本付近にはぐるっとはっきりしたツバがあります

 
写真1枚目ムキタケは二つに割ってみても柄と傘の付け根にはシミがありません
写真2枚目ツキヨタケは二つに割ると柄と傘の境目辺りに黒いシミがあります。
ただ、シミの薄い個体もあるので、念のため採取した個体をいくつか割って確認してみて下さい。

ムキタケの美味しい食べ方

おすすめ調理法:汁物、麺類の具、炒め物など。
ゼラチン質のつるっとした喉ごしがとても良く、上記の通り皮を剥いてから、鍋物や麺類に入れるととても美味しいです。身質はしっかりしているので、各種炒め物にも向いています。

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