今や稀少な美味しいキノコの代表格|ホンシメジ
ホンシメジ(キシメジ科・発生地:コナラ、ミズナラとアカマツの雑木林の地上)
菌根を作って植物と共生する菌根菌でなので、木の近くに株なって群生することが多いです。
マツタケが生えるアカマツ林でも見かけることが多いですが、近年ではマツタケよりも希少になっている印象です。
このように大きいものに幼菌がくっついた形で株になっていることも多く、いかにも美味しそうなキノコといった外観なので、見つけると嬉しいですね。
傘は艶はなく灰褐色〜灰色。幼菌時は縁が内に巻いていて饅頭型をしています。
傘は成長とともに徐々に開いていきます。
大きくなったものは傘が平らに開き、周辺部が波打っている場合があります。
傘裏のヒダはかなり密(狭く並んでいる)で、白色〜淡クリーム色をしています。
柄は白く根元に向かうほど太くなりますが、中間部がぷっくりと膨らんだ徳利状であることが特徴でその見た目がまるで大黒様のお腹のようなので、ダイコクシメジとも呼ばれます。
柄は中実でとてもしっかりしたきのこです。
ホンシメジのキノコランク
見つけ易さ | ★★★★★ |
判別し易さ | ★★★★★ |
美 味 し さ | ★★★★★ |
ホンシメジと間違えやすいキノコ
ウラベニホテイシメジ、イッポンシメジ(毒)
ホンシメジ、ウラベニホテイシメジ、イッポンシメジの見分け方
■ホンシメジ(食)
傘は艶がなく、表面にはウラベニホテイシメジ同様の白い繊維質のかすり模様があります。
ただし、ウラベニホテイシメジのように指で押したような斑はありません。
この個体は傘が灰色をした典型個体ですが、ウラベニホテイシメジのように濃い灰褐色をした個体もあるので、傘の色は明確な判別点にはなりません。
傘裏のヒダは白色または淡いクリーム色をしていて、ウラベニホテイシメジやイッポンシメジとは明確に違います。
柄はどっしりと太く、中央部がぷっくりと膨らむ徳利型をしています。
■ウラベニホテイシメジ(食)
傘表面には繊維状の白いかすり模様があり、ところどころに指で押したような跡があります(黄色矢印)。この斑がウラベニホテイシメジの最大の特徴。
傘裏のヒダは薄紅色。
柄は根元に向かうに従い太くなり、中実でしっかりとしています。
■イッポンシメジ(毒)
傘表面には艶があり、周辺部が強く波打つ個体が多いです。
ただし、この写真は雨に打たれた後のものなので、乾いているとこれほど艶はありません。
ウラベニホテイシメジのような模様はありません。
傘裏のヒダは薄紅色でウラベニホテイシメジに酷似。
柄は中が中空で(写真2枚目黄色矢印)握ると潰れます。ウラベニホテイシメジ、クサウラベニタケに比べて個体数は少ないです。
ホンシメジの美味しい食べ方
おすすめ調理法:炊きこみご飯、網焼き、炒め物、鍋物、煮物など。
「匂いマツタケ味シメジ」と言われるように、美味しいキノコの中でもその味はトップクラス。
クセがなく、肉質もしっかりしているのであらゆる料理に使えます。
栽培種で市販されているブナシメジとは別次元の美味しさです。
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