傘裏が鹿の舌のような個性派きのこ|カノシタ
カノシタ(カノシタ科・発生地:針葉樹林、広葉樹林の地上)
クリーム色〜薄褐色をした傘はうねるようにいびつで、ぱっと見ニンギョウタケの小さいもののようにも見えます。ただ、ニンギョウタケよりはずっと小さくて傘は2〜5cm程度。いくら大きくなっても10cmくらいまでです。 地上にパラパラと離れて群生します。
柄は白く、傘に付く部分は太くて根元に向かって細くなります。 柄の表面にも傘裏と同じような針の名残はありますが、短くて鳥肌の様な感じです。
カノシタはフランス語でピエドムートンと呼ばれ「羊の脚」を意味します。 確かに羊の脚に似てますね。
傘の裏はクリーム色で柔らかい針状になっていて、これが最大の特徴。 このザラザラした感じが鹿の舌に似ていることで鹿の舌(カノシタ)と呼ばれるようになったそうです。 身質がもろく壊れやすいので、丁寧に扱いましょう。
傘裏のハリハリの部分の拡大図。ハリネズミみたいに硬い物じゃなくて、柔らかいのでなんだか触るとちょっと気持ちいい。
このくらい大きくなるとほんとにパッと見ニンギョウタケに見えますね。
でも、これはカノシタ。傘の裏側を見れば一目瞭然、判別できます。
カノシタのキノコランク
見つけ易さ | ★★★★★ |
判別し易さ | ★★★★★ |
美 味 し さ | ★★★★★ |
カノシタと間違えやすいキノコ
上記の通り大きな個体は、傘の表側だけパッと見るとニンギョウタケに似ています。
カノシタとニンギョウタケの見分け方
写真1枚目、ニンギョウタケ。写真2枚目カノシタ。
写真だとわかりにくいですが、カノシタはニンギョウタケよりかなり小さいので、ぱっと見でも間違えることはまずないですけどね。 写真のようにニンギョウタケは大きな株になって成長するとオバケのように大きくなります。
写真1枚目がニンギョウタケ。2枚目がカノシタ。
クリックして拡大して良く見て下さい。 傘の表裏とも色合いは似ていますが、ニンギョウタケは傘の裏がツルツルして平滑なので(実際には1mmくらいの浅くて細かい管孔に覆われている)、特徴的な針状のカノシタと間違えることはありません。
カノシタの美味しい食べ方
おすすめ調理法:マヨ醤油炒め、酢の物、シチュー、天ぷら
カノシタはヨーロッパや北米で昔から食べられているキノコですが、近年毒成分が検出されているので一度茹でこぼしてから調理に使いましょう。 コリコリとホクホクの中間のような、いやプニプニかな? ちょっと面白い食感のキノコです。
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